偏差値が低い国公立医学部5選

前述したように基本的に全ての大学の医学部は他の学部に比べて難易度が高い傾向にあります。そのため、偏差値が低いことで、簡単に合格できる可能性は低いことに注意が必要です。ここでは難易度が高い医学部の中でも比較的偏差値が低い大学を紹介し、それぞれの概要と試験方式について解説していきます。

秋田大学

秋田大学は、秋田県秋田市にキャンパスがあります。

秋田大学の医学部医学科は、1970年に設立されて戦後初の医学部として生まれました。医学部は、医学科と保健学科と2つの学科があり、これまで地域医療に貢献してきました。医学部医学科の偏差値は、60とされています。入試方式は、一般選抜入試と特別選抜入試の2種類あり、どちらも面接が実施されています。一般選抜入試には、前期と後期があり、基本的な知識だけではなく、地域医療への理解も入試で出題されるそうです。

福島県立医科大学

福島県立医科大学は、福島県福島市にキャンパスがある公立大学です。

大学付属の病院があり、よりリアルな医療について学ぶことができます。医学部では、「心・知・技・和・地」を教育理念として掲げ、患者に寄り添える医療人の育成に注力しています。医学部の偏差値は、62.5とされています。入試方式は、全部で4種類あります。

前期日程の一般選抜入試は、共通テストと大学独自の試験、面接で合否が判断されます。②学校推薦型選抜は、ある分野で優れた成績を収め学校長から推薦された学生のみが対象となっています。
総合型選抜は、いわゆる公募推薦と同様で、自己推薦書や調査書といった書類を提出する必要があります。
海外教育プログラム選抜は、海外で活躍できる能力を持つ学生が対象です。
私費外国人留学生選抜は、日本留学試験を突破した外国籍の学生のみが対象です。

旭川医科大学

旭川医科大学は、北海道旭川市にキャンパスがある国立大学です。

医学部は、開学50周年を迎え、知識だけではなく、医療人としての人間性も養うことができるという特徴があります。偏差値は、63.5とされています。入試方式は、総合型選抜・学校推薦型選抜・一般選抜が主となっています。その中でも、総合型選抜は、国際医療人特別選抜や特定の地域の特別選抜といった制度があります。北海道在住の学生は、確認してみてください。

札幌医科大学

札幌医科大学は、北海道札幌市にキャンパスがあり、2022年には10年に及ぶ改修工事が終わり、新しい姿に生まれ変わりました。

1950年に開校し、これまで医学部から6,100名の卒業生を輩出しています。偏差値は、同じく62.5となっています。入試方式は、一般選抜と学校推薦型選抜の2種類です。しかし、それぞれ道内で医学・医療に従事する医師を養成するために設立された「先進研究連携枠」による特別枠があります。令和6年度の募集要項によると、合計110名の学生を募集しています。

山形大学

山形大学は、山形県山形市にキャンパスがあり、人間性豊かで考える医師の養成を建学の精神とし、世界に羽ばたく医師の養成に注力しています。

偏差値は、同じく62.5とされています。入試方式は、全部で3種類あります。

一般選抜は、前期と後期ともに行われています。
学校推薦型選抜は、一般枠だけではなく、地域枠があります。
私費外国人留学生入試は、試験に合格した留学生のみが対象となっています。

参考：京都医塾　【2024】医学部偏差値ランキング！しっかりチェックして今年度の受験に生かそう

偏差値が低い私立医学部5選

ここでは比較的偏差値が低いし私立大学医学部をいくつかご紹介します。

川崎医科大学

川崎医科大学は、岡山県岡山市にキャンパスがあり、戦後初の私立医科大学として設立されました。

2つの附属病院があるだけではなく、こども園やリハビリテーション学院などの付属組織が多く学生数が約6,000名まで登ります。偏差値は、60とされています。入試方式は、2024年度の募集要項によると、総合型選抜（専願）、一般選抜、地域枠選抜（専願）の3つがあります。地域枠選抜では、岡山県・静岡県・長崎県が対象となっており、英数理と小論文のみで受験することができます。

兵庫医科大学

兵庫医科大学は、兵庫県西宮市にキャンパスがあり、医学部・薬学部・看護学部・リハビリテーション学部と幅広い学部があります。

医学部では、医療の実践者を育てるべく、独自の教育内容を採用しています。偏差値は、62.5とされています。入試方式は、総合型選抜、学校推薦型選抜、一般選抜の3種類があります。学校推薦型選抜の中でも、一般公募制と地域指定制の2つに分かれています。また、一般選抜の高大接続型は、既卒生は受験できないため注意が必要です。

愛知医科大学

愛知医科大学は、愛知県長久手市にキャンパスがあります。

附属病院は県内の救急災害医療の拠点病院として指定されていることから、災害医療について身近で学ぶことができます。偏差値は、同じく62.5とされています。入試方式は、全部で5種類ありますが、ここでは特徴的な2つについて紹介します。

国際バカロレア選抜は、国際バカロレア資格を取得した者のみが対象で、書類とテスト、面接で総合的に評価をします。
愛知県地域特別枠選抜は、学校推薦型選抜と共通テスト利用テストの2つで対象となっています。

聖マリアンナ医科大学

聖マリアンナ医科大学は、神奈川県川崎市にキャンパスがあり、キリスト教の大学です。

医学部でも、キリスト教的人類愛に根ざした教育が行われています。偏差値は、同じく62.5とされています。入試方式は、学校推薦型選抜と一般選抜の2種類があります。学校推薦型選抜は、一般公募制と神奈川県地域枠があり、募集人数は66名と12名となっています。

東京女子医科大学

東京女子医科大学は、東京都河田町にキャンパスがある女子大学です。

「至誠と愛」を掲げ、女性のみに医学教育を行う国内外唯一の機関とされています。偏差値は、同じく62.5とされています。入試方式は、一般選抜と学校推薦型選抜の2種類あります。その中でも、学校推薦型選抜に「至誠と愛」推薦があり、至誠会からの推薦書がある者のみが対象となるという特徴があります。参考：京都医塾　【2024】医学部偏差値ランキング！しっかりチェックして今年度の受験に生かそう

偏差値・難易度が低い医学部の特徴

ここでは偏差値・難易度が低い医学部の特徴を紹介します。

アクセスが悪い場所にある

偏差値・難易度が低い医学部の背景には、受験生からの人気度・注目度が低いことがあります。

その理由の1つとして、アクセスの悪さが挙げられます。大学が市街地から遠かったり、駅やバス停から離れていたりすると毎日の通学が大変になるため、倍率が下がる傾向にあります。しかし、大学近辺に専用の寮やマンションなどがあることが多いため、一人暮らしをして通学をすることで解消することは可能です。

費用が高い傾向にある

一般的に医学部は、6年間という課程である点や専門的知識・施設が必要不可欠であることから他の学部よりも学費が高いことが多いです。

実際に、医学部の6年間の学費相場は、国公立で約3,500,000円、私立で20,000,000円から40,000,000円と大きな幅があります。私立大学の医学部は、国公立大学の医学部の10倍以上の学費がかかります。学費が高いと金銭的負担が大きいことから、倍率が下がる傾向にあります。

地域枠がある

先程紹介した通り、医学部の入試方式には地域枠があります。

地域枠は、特定の地域に在住している学生のみが対象となるため、受験資格を持つ学生の数が減少します。対象地域に住んでいないと受験することすらできないため、必然と倍率が下がります。反対に、対象地域に住んでいる学生は、活用することによって低倍率で受験することができます。

偏差値・難易度が低い医学部の注意点とは？

ここでは、偏差値・難易度が低い医学部の注意点について詳しく紹介します。

倍率が急増する可能性がある

例年、倍率が低く、偏差値・難易度が低いとされている大学であっても、倍率が急増する可能性はあります。

例えば、学費免除や減額の新制度が導入されたり、大きな功績を出し世間一般に注目されたりなどが考えられます。このような事態が発生することで、急激に注目度が高まり、倍率が変化することがあります。例年通りにいかない場合があることも頭に入れておく必要があるでしょう。

面接・小論文対策を行う

医学部は、基本的な知識について問うテストだけではなく、医師としての適性があるかを確認する面接や論理的思考や言語化力などの能力を測る小論文も出題されます。

偏差値・難易度が低い大学では、テストよりも面接や小論文を重視していることがあります。これらの試験には、単に勉強時間を増やすことでは対応できないため、医学部を目指す目的を明確化させることや演習を積むなどの個別の対策が必要不可欠です。

医学部に合格するために予備校がおすすめ

冒頭でも紹介した通り、一般的に医学部は、他の学部と比べて難易度が高く合格することは難しいとされています。その理由には、深くかつ専門的な知識が求められることや面接・小論文も出題されることなどがあります。

これらの試験に、独学で挑み合格を掴み取ることは容易ではありません。そのため、信頼できる講師のもと学習を進められる、医学部受験専門の予備校がおすすめです。

医学部受験に特化したノウハウが蓄積され、一人では対策が難しい面接・小論文も対応してくれます。

まとめ

一般的に医学部は偏差値・難易度が高いとされていますが、その中でも、低い大学を国公立・私立それぞれ5つ紹介してきました。偏差値・難易度が低い背景には、アクセスの悪さや費用が高いなどがあるため、数字だけで判断するのは危険です。それぞれの大学の特色や面接・小論文対策を行い、挑戦しましょう。しかし、医学部に独学で挑戦し、合格するのは容易ではありません。そこで、医学部受験専門の予備校がおすすめです。その中でも、京都を拠点とした京都医塾がおすすめです。圧倒的な分析力を基に、それぞれの生徒に合わせたカリキュラムを作成して指導をしてくれます。HPでは、より詳細を知ることができますので、関心のある方は一度確認してみてください。