そもそも編入とは？

そもそも編入とは、どのような制度のことを指すのでしょうか？文部科学省のホームページによると、大学への編入学は下記のように定義されています。

学校を卒業した者が、教育課程の一部を省いて途中から履修すべく他の種類の学校に入学すること（途中年次への入学）

参考：文部科学省　大学への編入学について

分かりやすく説明すると、大学や短大、専門学校に所属する学生、および社会人が、別の大学に2年次や3年次から所属する制度のことです。

この編入制度を利用することで、学びたい分野が変わった場合でも進路を変更できます。

医学部への編入はやめとけ？3つの理由を解説！

どうして「医学部への編入はやめとけ」という声が見受けられるのでしょうか？ここでは、その理由を3つに分けて紹介します。

編入するための難易度が高い

まず「医学部への編入はやめとけ」と言われる大きな理由として、編入するための難易度が高いことが考えられます。

全ての大学が編入制度を設けている訳ではなく、定員数が少ないためです。必然的に倍率は高くなり、合格できる可能性は低くなります。例えば、比較的募集を多く受け付けている弘前大学でも、募集人員は20名です。そのため、編入するためには、狭き門を突破しなくてはいけません。参考：弘前大学　募集要項医学部医学科

医学部に編入した後はさらに勉強しなければいけない

医学部に編入すること自体が難しいと言われている一方で、編入後はより一層勉強しなければいけません。

学士編入した場合、2年次もしくは3年次からの入学となります。そのため、他の学生よりも遅れを取っている形になり、追いつくためには必死に勉強する必要があるのです。特に、早期現場実習などを経験せずに授業に参加しないといけないこともあり、その分をカバーする必要があります。ただし逆に大学への在籍期間を短くし、医者になるための準備期間を短縮できるという意味ではメリットと言えます。

周りより年上になる可能性がある

医学部に編入することで、周りより年上になる可能性があります。

医学部への編入は「学士編入試験」が基本となりますが、この試験は4年制および6年制大学の卒業者が対象です。もちろん、医学部に編入すると周りよりも年上になる可能性が高いですが、医学部には浪人生が数多く存在するので一概には言えません。

医学部への編入を体験した人の声

ここでは、医学部への編入を体験した人の声を紹介します。

医学部への編入試験は闇だと感じる

「医学部への編入試験は闇だと感じる」という声が見受けられました。

医学部への編入試験は、筆記の傾向は定まっておらず、レベルの高い面接に挑戦する必要があります。そのため、プレッシャーを感じ、メンタルが乱れてしまう人もいるようです。もし試験に落ちていたら試験の不条理さに納得できないという声もありました。

悪い評判・口コミ

前半校の結果が出揃って、改めて医学部編入試験は闇だと感じた。筆記の傾向は不安定、面接は強者との勝負、7月の段階で本当にメンタルにきた。合格をいただいたから良いものの、全滅していたら、この試験の不条理さへの怒りが爆発していたかもしれない。

参考：Twitter（X）@reavoidant513

勉強方法が合っているか不安になる

医学部の編入試験に向けて勉強している人の中には、勉強方法が合っているか不安になる人が多いようです。

合格できないこと自体よりも、「勉強方法が合ってなくて時間を無駄にしてしまうこと」に恐れを感じている人も見受けられます。特に目標がはっきりとしていないと、上記のような苛立ちを感じやすいため、具体的な指標を設定することが重要なようです。

悪い評判・口コミ

医学部編入の勉強をしていて最も辛いのは「合格できないのでは」という将来への不安よりも、むしろこの方法で合っているのか？無駄になってしまうのではないか？という漠然とした現在への苛立ちだということを知った。だから僕は、なるべくはっきりした指標を示して、それを無くしていきたいんだよね

参考：Twitter（X）@buddhi_buddhi

もう一度大学生になれるので幸せ

ここまでネガティブな口コミを紹介しましたが、一方でポジティブな口コミもありました。医学部の編入試験を受けるには、4年制や6年制の大学を卒業している必要があります。

そのため、大学編入することでもう一度大学生の体験ができるのです。

例えば、授業を受けたり、学食でお昼を食べたりなど、キャンパスライフを再体験できることが嬉しい人もいるようです。

良い評判・口コミ

来年4月から同じ大学に進学する学士編入生をついに発見して、4月からが楽しみで仕方がない私。授業を受けて、お昼を学食で食べて、放課後に集まって勉強したり、土日に少し遠出して観光したり、大学生をもう一度できるの本当に幸せ&最高だよ！！

参考：Twitter（X）@peanuts566

医学部の編入に受かる人の5つの特徴

医学部編入の難易度が高いことを説明しました。それでは、どのような人が医学部の編入試験に合格できるのでしょうか？

理系科目に得意意識がある

理系科目に得意意識があると医学部編入の試験で有利になるかもしれません。

これは医学部編入の試験では理系科目が課せられることが多いためです。理系科目を勉強した経験がない人は、かなりの勉強量が必要になるでしょう。さらに、工学系の出身であれば医療に理工系の知識を活かせるなどとアピールすることも可能です。ただ、英語も試験科目にあることが多いので、理系科目だけ得意という人は英語の勉強にも励む必要があります。

日々の自己管理ができる

医学部の編入に受かる人の特徴として、日々の自己管理ができることが挙げられるでしょう。

医学部編入試験の難易度は高く、相当な勉強量が求められます。毎日継続して勉強しないと試験当日までに間に合わず、自信を持って本番に臨むことができません。しかし、日々の自己管理ができる人は、生活習慣がしっかりとしており、安定して勉強時間を確保できます。生活習慣が乱れていると、睡眠の質が低下したり、集中力が続かなかったりするため、勉強を進める上で不利と言えるでしょう。

医療系の専門学校や職場での経験がある

医療系の専門学校や職場での経験がある人は、その経験が強みになるでしょう。

例えば、看護師や理学療法士などとして現場を理解している人は、基礎知識も身についています。加えて、実践的なスキルも兼ね備えているため、大学側からしたら有望な候補者として映るでしょう。医学部で勉強していた人との繋がりもあることが多く、具体的なアドバイスをもらえる可能性があります。

自分でモチベーションを保つ工夫ができる

自分でモチベーションを保つ工夫ができることも合格する上で重要な能力です。

医学部編入試験はさまざまな知識が求められるため、多くの時間を勉強に費やすことになります。そのため、一度モチベーションが落ちてしまうと、合格の可能性が遠のいてしまうでしょう。アラームを設定して勉強する、場所を変えるなど、モチベーションを保つ工夫ができる人は勉強の質や効率が上がりやすいのです。

医学部の編入でよくある質問

ここでは、医学部の編入でよくある質問を紹介します。

女性の割合はどのくらい？

大学入試センターの資料によると、性別の受験者構成は「男性が約62%」、「女性が約 38%」となっています。

このことから女性の割合のほうが低いことが分かります。ちなみに、男性は理系の割合が高く、女性は文系の割合が高いことも明らかになりました。この数字だけ見ると「女性は医学部編入に挑戦しづらいのでは？」と思ってしまう人もいますが、中には子育てをしながら医師になった人もいます。そのため、医学部の編入においてジェンダーを気にしすぎることはありません。参考：大学入試センター　医学部学士編入学者選抜のための総合試験の開発とその評価

35歳からの編入でも大丈夫？

年齢を懸念する人は多いですが、35歳からの編入も可能です。

実際のケースを紹介すると、40歳で医学部編入入学に成功した人がいます。予備校に通いながら勉強に励み、7年かけて見事合格を果たしました。医学部での勉強を終えて、54歳で医師になったそうです。子育てとの両立が大変と感じる時もありますが、何歳になっても挑戦できることを実感したと言います。参考：東京すくすく　40歳で医学部に入学、3児を育てながら医師に　何歳になっても、何度でも挑戦できる

出身大学に制限はある？

結論から述べると、出身大学に制限はありません。

どの偏差値の大学でも受験することができます。

傾向としては、都市部や地方の国公立大学、名門私立大学、中堅私立大学などの出身者が多いようです。しかし、学歴はあまり関係ないので、どれだけ試験に向けて勉強できるかが重要になるでしょう。

医学部専門予備校に通うことで合格率を上げることができる

医学部専門予備校とは、医学部受験に特化した予備校のことです。

医学部専門予備校に通うことで、以下のようなメリットを得られます。

志望大学の傾向を抑えたカリキュラムで勉強できる
手厚いサポートを得られる
疑問点をすぐに質問できる
勉強に集中できる環境を確保できる
医学部受験に関するノウハウを教えてもらえる

難易度の高い医学部への編入を成功させるには、医学部専門予備校でポイントをおさえた学習をすると良いでしょう。効率的に勉強を進めたり、講師に質問したりできます。

まとめ

今回の記事では、「医学部への編入はやめとけ」と言われる理由や編入制度、体験した人の声、受かる人の5つの特徴、よくある質問を中心に解説しました。医学部への編入は難易度が高いだけでなく、倍率も高いため、本気で勉強に励まない限り合格できる可能性は低いでしょう。しかし、年齢や性別、学歴を問わず医学部への編入には挑戦できます。

もし、医学部受験に不安があり、医学部への編入に向け逆転合格を目指したい方には京都医塾がおすすめです。

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